自然の力 ~縺れた糸を解すには~
元々縺れた状態から始まった関係の香港人の友人Y。
Yは日本語がとても堪能で、ワタクシが言うことは大体理解している。
が、文字通り、言葉だけを理解しているときなどあり、
言葉だけが流暢に通じる分、文化背景の違いは他の誰より顕著に
伝わりやすくなってしまうのである。
そんなYとは、会うと、物凄く波長の合う良い仲なのであるが、
会わずにメールをすると、恐ろしいほど会話が噛み合わない上、
「ぬぁんだとぅおぉぉおお(注:なんだと)???」
とイライラする事ばかりである。
そこには
・文化的背景
・個人の経験の背景
・ワタクシのネガティブさ
・Yの冗談の度合い
さまざま問題になる要素はあるのである。
最近、流石にイラッとレベルから、正式に憤慨のレベルへ
逆鱗にタッチした事があり、ウンザリしたことから、
食事に誘われていたのだが、断ろうと思っていたのだ。
…が、
「明日断ろう…」と心の準備をしていたら、
「このタイミングで断ったらドタキャンだなぁ…」と
気が引けるタイミングにもつれ込み
*そんなところを気にするのが所詮日本人なのであるが…。
結局どうしようかヤキモキしていたら、
それはYとて同じだった様子。
そんなYが「あしたはハイキングにしようか」と切り出す。
香港は今、暑くもなく、寒くもなく、
中々のハイキング日折が続いているのである。
断る理由も見つからず、ハイキングに出かけたワタクシ達。
…香港のような狭い場所に住んでいると、視野が物凄く狭くなる。
人はぶつかって来るし、妨害してくるし、空を見上げてもビルが空をさえぎるし、
PM2.何たらなどの有害物質も漂いまくってる…。
目の前にいるYは、メールのYとは全くの別人で、
仲良くなったときのきっかけのままのYだし、
緑に囲まれ、川のせせらぎを聞き、鳥の鳴き声に広い空…
なにを小さなことで一々イライラしてたんだろうと思った次第である。
そしたら「こういうメッセージをもらったときにイラッとしてさー」
って話をしても「なんだそれー?!」と、笑いこそ出てくるけど、
怒りなんてどこかに飛んでしまって、。
Yにも「メールのNとは別人みたい」と笑われた次第である。
ワタクシの受け取り方にも充分問題があったんだなぁと痛感した次第である。
なんにしろ、香港のような殺伐としたゴミゴミした狭い場所で暮らすワタクシには、
たまにこのような森林浴が心のサプリメントになる様子である。
推奨4時間コースを3時間でゴールし、
ゴール後は、西貢の港で一瞬グリーンスムージーを飲んだワタクシ達だが、
すぐさまハッピーアワーのビールを飲み、
帰りはグッタリバスの中で寝落ちするのであった。。。