怒った時は低姿勢でお願いします。
香港で暮らしていると、オーダーしたものと、
全く異なるものが出てきてビビる事は多々ある。
*メニューには「pictures for reference only」と小さく書かれている。
例えば、メニューの写真と全く異なるエサ料理が運ばれてきたり、
クリーニングで、頼んでもいないのに漂白され、
他の色まで見事に落ち、全然違う色で服が戻ってきたり…。
そら人間、間違える。
素直に反省して侘びの一言でも言われれば、
こっちの気持ちだって治まる…こともある。
が、しかし、
長い戦乱の歴史の中で、生き延びてきた
この人達の思想に「謝る」と言う文字は無い!
…とすら思う。
例えば、香港人の人がぶつかってきた時、
ほとんどの場合、謝られず、謝ってきたとしても
「Sorry」が大半だ。
が、
Sorryは中国語/広東語ではなく、英語である。
広東語の軽い「ごめんなさい」は「唔好意思」であるが、
唔は否定の意味で、好はとてもの意、
そもそもの意味は
「別にしたくてしたわけじゃ…/悪気があったわけじゃ…」
⇒自分はそれ程悪くない…である。(屁理屈)
そんな言葉すら使わず英語でSorryというのは、
唔好意思 以上 對唔住(真剣な謝罪)以下の
ニュアンスとして使いたいのか…
あるいは外国語を利用する事により
罪悪感を減らしカジュアルなものにしているのか…。
話は戻って、苦情の話し。
100%自分に非があっても、
基本的に香港人は謝らない。人が多い。
コンプレインしたいのだが、
余計イライラさせられることも多々あり、
しまいにはコンプレインするのも疲れると言うか、
結論が変わらないのであれば、
出来れば衝突を避けたくもなり…
…とはいえ腹が立つものである。
本日も一件、頼んだものと
全く違うものが上がって来て、
交渉するのが億劫で、
果てしなく凹んだワタクシ。
オーダーした際にレイアウトまで
確認していたと言うのに、
右下にひっそり置かれたロゴが、
ど真ん中にズデーン!と置かれて
仕上がってきたから言葉を失った…。
感受性とセンスを疑いたい…。
レイアウト確認したよね?
こうお願いしたよね?!
何をどう勘違いしたら
こういうことが起こりえるのか?!
っと再三思ったのだが、逆上されたら、
「裁判でも何でもしやがれ!」と言い放たれ、
何にもならなくなるので、ここは慎重に
た、たしか、こうなってたはずだと思うんだけど、
どうなったのかな??ハハハ…
と、低姿勢で相談口調で話しかけるワタクシ。
ハハハ…じゃねーよ。
内心は腸が煮えくり返りそうな憎悪感。
舌打ちを三回くらいされたけど、
余計な事は言わずにやり直しを
引き受けてくれたので良しとする。
(良いのか)
本来、やり直しを引き受けてくれることなんて、
当たり前のことなのだが、侘びの一言だって言われるべきところ、
この手の扱いですら、優しさにふれた気すらしてしまう香港マジック。
日本は丁寧だったなぁ…とシミジミ感じた午後、
たまたま日本に電話をする機会があった。
一つはお客さんの立場として。
もう一つは相手がお客さんの立場。
日本人は自分がお客の時と、
相手がお客の時で、態度が違いすぎる人が
多いなと思う。
個人的には人と人のやりとりなんだから、
お互い気持ちよく接しませんか?
と思うのだが…
なかなかどこの国にも良い人、
悪い人いるものだなぁと思う次第である。