Nの苦行・荒行 香港生活

30代の視線で香港での苦行荒行を綴って参ります。

香港での差別意識 

香港人は基本的に「アジアNo.1」のプライドがある・・・


・・・らしい。(香港人の友人談)

また、香港には移民がたくさんいる。

その中には、東南アジアから出稼ぎに来ている人達もおり、
住み込みで働いたり、業者に籍を置き、働くものもいる。

そんなメイド達も日曜日は休みになるのだが、
それは香港人にとってはFamily Gathering Day だったりするので、
休みだろうが、雨が降ろうが風が吹こうが、
家から出ていなければならない。

 


そんなメイド達は、毎週末、中環だの金鐘だの、
チョットしたお洒落なスペースに集まる・・・

・・・数千人単位で。

普段は高級なオフィス街、ショッピングエリアのはずの中環も、
ダンボールを広げたメイドたちのピクニック場となり、
折角の景観が台無しだったりする。

そんな彼らに対し、香港人の目は、あまりに冷ややかであり、
あまりここには書きたくないような蔑視がある。

香港人の場合、どこの外国人に対しても…どころか、同胞にあたる、
中国人に対しても、他の国にいる華僑に対しても
無駄に区別をする。したがる。

…恐らく一生懸命話している外国人の広東語を笑うのもそのせいだろう。。。


かつ、金を払っている関係の場合、既にそれは主従関係になっており、
また、自分よりも貧しいもの、そして、東南アジア人に対する
差別意識なるものは少なからず存在する。


東南アジアからメイドの出稼ぎに来る人達は、
借金をし、VISAをとり、香港にやってくる。

最初の数年で借金を返しながら実家に仕送りをし、
クビを切られたり、働き口がなくなってしまったら、
後がないという、崖っぷちの状況からキャリアをスタートさせる。

それを知ってか知らずか、劣悪な環境で仕事を強いられる上に、
パワハラ、セクハラ、モラハラを喰らい鬱病になる人達もいる。


特に、そういうメイド達を斡旋する業者などは、
メイド達を人間と思っていない気すらする。。。
かつての日本の蟹工船だの、たこ部屋労働を髣髴とさせる。
大して広くもない部屋に大人数を詰め込み、住まわせ、
軽く収容である。そこで事故やトラブルがあっても保障されないこともあるとか、。

 

「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた
スリスティヤニンシさんは、かつて、香港でメイドとして
働いていたインドネシア人である。

彼女もかつて、雇用主から虐待を受けたが、人権のために活動をし、
評価され、タイムズで取り上げられた人である。

少子化、労働力の減少から、外国人の移民を促してきた香港。
その香港で外国人に対する人権を叫ぶ人間に対し、
「ここが嫌なら出て行け」と、大半の香港人は思うのであろう。

ワタクシを含め、自分の意思で来て香港に来て働いているものは、
嫌なら帰ることが出来る。

が、国に家族を残し、一人、犠牲になって借金までして
祖国に残した家族のために、出稼ぎに来ている人達の身の上を考えると、
21世紀の世の中で、人権が保護されていない街・・・
というのはどんなものか・・・と
思う、今日この頃である。

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