先日、講義の板書を全て撮影をする学生について書いたが、
教員達の中には、許せない一線があるらしい。
…それは、香港人の教員同士の仁義なき戦いである…。
大学で教えている教員の一部は契約社員、パートタイムである。
彼らは、正社員を目指し、評価を気にし、他人を蹴落としてでも(語弊あり)
自分は正社員になろうと必死である。
某大学で教えている教員Cは、数年来のベテランだが、
パートタイムの契約である。
そこに2年前から新しいパートタイムの教員Sが現れた。
どちらも香港人で同じ教科を教えている同僚である。
そして、学校側からの指示で、先輩に当たる教員Cの授業を
見に行くよう、言われ、Sは見学に行ったのである。
そこで、Cが生徒達に対し、ジャンジャン撮影を許可していたので、
Sも同じく撮影をしたらしい。
・・・が、
授業のあと、教員Sに対し、
「撮影した画像は全て消しなさい」
「私の授業のコピーをすることは契約で禁止されているはずだ」
「コピーライトを知らないのか」
などと、お叱りの言葉を言い放ったらしい。
コピーライト・・・などと言っても、
同じ大学で、同じ教科、同じ教科書を使っている
同僚同士…教科書の内容に基づいて作られたパワポなのだが、
そこまで手厳しく禁じる必要はあるのであろうか…。
それより、授業中の学生の撮影の方がよっぽど気になるワタクシだが、
恐らく生徒からのフィードバックが正社員への大切な要因になると
信じている様子である。
上司に当たる人間、正社員には、いつも笑顔のCであるが、
ライバルに当たるSに対しては、何かと手厳しいのであった。
転職だの離職だのする人がたくさんいる香港で頑張る彼らこそ
正社員になっていただきたいなと願う所存である。