普段香港で生活をしていて、英語で話しかけても広東語で返されたり、返されるだけではなく巻く仕立て上げられると、物凄く嫌な気分になるワタクシ。
それは恐らく普段ワタクシが仕事やプライベートで話す香港人が皆英語を話すからである。
凄く傲慢だが
「広東語分からないって言ってるのに、何で広東語で続けるわけ?!」
「簡単な英単語でもいいから使って説明してくれればいいじゃないか」
などと思ったりするのである。
「香港は昔イギリスだったから皆英語が話せるの」と、国際派を誇りにする人も多く、英語で話しかけても広東語で返される場合、英語は分かるけど話してやんねーよ的な感覚なんだろうかという錯覚に陥ることもある。
(でも実際は皆が皆英語分かるわけではないし、通じる率は日本よりは高いけれど、全く話せない人も存在する。)
このたび、日本へ一時帰国する際、会社や取引先の人で「最近日本に行って来た!」と言う人が数名おり、皆口を揃えて「すごくよかった…I love Japan」などと言ってくれていたのである。
また、オリンピックも近づき、外国人観光客も増え、英語を話せる人が増えたと言っていたので、このたび久しぶりに日本語を話せないパートナーを連れて帰国だったため、少し楽しみにしていた次第である。
・・・が、
蓋を開けてみれば、新宿でも渋谷でも原宿でも…英語はほぼ通じず…
そのレベルは数年前と大して変わりはなかったように思われる。
パスポートを出し、免税をお願いしているのに、案内を全て日本語で押し通すのである。
凄く丁寧な物言いなのではあるけれども、正直、全部マニュアルどおりの決まった『台詞』であり、それ以外に言う言葉は準備がないように感じた。
免税の書類を差し出し、「こちらにサインをお願いします」とか、。
免税の手続きをする店で、その書き方とかの通達があるなら、それくらいのフレーズも通達すればいいのにと思うのであるが、。
ただの買い物なので大したことは言っていないけれど、本当に意味が理解できなかったら物凄く戸惑うと言うか、、、凄く丁寧に言ってはいるけれど、正直いらない情報である。
ワタクシが同じ扱いを香港で受けたら、物凄くイライラすると思う。
「だから、広東語分からないって言ってるでしょ?!」
と。
しかし、日本社会を思い返すと、接客時に決まったご案内をしないことは、上司や先輩からの注意の対象になるだろうし、絶対に言わなければいけないという雰囲気も分からなくない。
とはいえ、マニュアルに決まってないことを言って上司や会社の方針とズレようものならそれも注意の対象になるだろうし…そして、英語で案内なんて、日本語ですら、自分の定型分が出来るまでぎこちなくなってしまうのに、簡単に出来るわけない。そういったことを避けるためにも、多分、いつも日本語で言っている台詞で言うしかないって感じの人も多いんだろうなと、、少し思った次第である。
もし、香港で生活していて、英語で話しかけているのに広東語でまくし立てる人たちが、本当はこういうニュアンスであったら…、、
そしてもはや永住権を持つほどこの街に暮らしているのに広東語を理解せず、傲慢に「分からないといってるでしょ?!」などと憤慨していると思うと、少し申し訳ない気持ちになるのであった。