Nの苦行・荒行 香港生活

30代の視線で香港での苦行荒行を綴って参ります。

香港人は綺麗好き・・・?

香港人は綺麗好きである。

 

というより、SARS以降、衛生観念が変わったらしく、
不潔なものを毛嫌いする傾向にあるようだ。

それゆえ、汚いものは生理的に受け付けないというか、
臭いものがくれば、嫌な顔をしながら鼻をつまむし、
排気ガスの出ているトラックが通れば、顔の前を
払ったりしてみる(無意味)

また、トイレのドアノブも触りたくないのか、
誰かが手を洗っていたら、その人が出て行くまで出ない。
出ようものならドアが開いたタイミングで一緒に出る。
閉まりそうになったら、足で蹴り開ける。

が、

どうやら、自分が使うものは綺麗でなくてはならないが、
自分が汚すということについては何の罪悪感もなく、
心置きなく汚すようだ。

例えば、こちら。
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Mドナルドにやってきた親子連れ。
本来食事をすべきテーブルに、両親が土足のまま
子供を乗せ、踊るわが子を「すごい」だの「可愛い」だの
言いながら笑顔で見守っている。

また、バスの中では、爪を切り、かすを床に撒き散らす人や、
ゆで卵(なぜ?!)の殻やスナック菓子のゴミなど、
そのままにして帰る人も数日に一度は見かける。

先日、引越しをすべく物件を見始めた友人F。
その中の物件のひとつが、まだ、人が住んでいるものだったのだが、
キッチンを見たとき、キッチンのシンクにオムツが放置されていたらしい。

・・・どうやら、キッチンの流しで洗ってそのままにしたのであろうとのこと。

恐らくその様な使い方をする人は
他人も同じような使い方をしているだろうと想定するため、
必要以上に衛生について神経質になる様子である。


どうやらこれは、小学校の教育に起因するらしい。

 




日本の小学校では昼休みだの放課後に掃除の時間なるものがある。
自分達が使っている教室や廊下を自分達で掃除をする。
自分が汚してしまったら、クラスメートの当番が
代わりに掃除をしなくてはならない・・・

⇒自分がやったら、誰かの手を煩わせる

という潜在的な意識を学ぶらしい。
故に、一部例外もいるが、基本的には、皆で使うものは、
綺麗に使おうという心がけが生まれる。

また、日本の学校でおなじみの給食当番など、
決まった量を数十人に均等に配るという練習をするので、
「後の人の事を考える」「次の人の事を考える」
「足りなかったら皆で分け合い助け合う」
という精神が育つ・・・らしい。

一方、香港の学校に通う香港人は買い食いが基本なので、
給食当番などというものを経験しない。
掃除も・・・恐らく業者が行っている。

その、小さな心がけが数年たち、大人になるころには、
全く違う結果になるのだろう…と言われている…らしい。

そう考えると煩わしかった掃除当番も給食当番も…
とても、いとおしく思えるのである。

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