Nの苦行・荒行 香港生活

30代の視線で香港での苦行荒行を綴って参ります。

香港の病院 

香港の病院というのは、
別に人を治療したり助けたりする場所ではなく、
商売の現場なのである。

故に、あなたがもし、高い金額の保険を持っていなかったり、
現金で払えそうになかったり、かつ、厄介な症状のわりに
オペでどうにかならない(=すなわち金にならない)
客の場合、私立病院では「こちらではお受けできません」

と断られる場合がある。

吐血をしたという知人、パニックになり、香港島で外国人も利用する、
そこそこ有名な病院にアポを取ろうとしたところ

「また吐かれたら困るのでうちでは見られないとドクターに断られた」

とのこと。

また、私立病院の医療現場というのは、あくまでビジネスの現場
なので、金額も病院やドクターが自由に決め、また、日本のように
国民健康保険などというサービスはないので、チョットした検査入院で
200〜300万円くらいの金が飛ぶ。検査でだ。

その上、オペ何てことになったり、治療入院に…なんてことになると、
1千万円くらいの金額は簡単に飛んでいく…。

…地獄の沙汰も金次第である。

 

ちなみに、公立の病院というものも存在するが、
そこでの医療技術というのは、日本のそれよりも相当優れているもので、
「医療技術」はすばらしかったりするのだが、もちろん香港人によって
運営されているという点を忘れてはならない。

 

故に、扱いは乱雑。病人を扱っているのではなく、
厄介な人間を処理しているだけの看護師が多く、
愛想もなく、ふてぶてしく仕事をするだけの
ナース服を来た天使…ではなく、香港人である。
病人をいたわる気もなければ、寄り添う気もない。

ユニフォームと現場が違えば、
茶餐廰で働くおばさんとなんら変わりない。

それでも、高い医療技術であることは間違えない上、
公立なので私立とは比べ物にならないくらい安い。

…故に、とにかく患者で溢れかえっている。
さらに、緊急で運ばれてくる人でも、
命に別状がない場合、痛くても血がたれてても(止血はしてもらえるが)
基本的に後回しになる。

ちなみに、先ほどの吐血をした知人、また、癌の治療に来た人、
ドクターのアポが取れたのは3ヶ月後なのだとか…。

…香港で健康というのは…健康でいることというのは、
日本でいる時よりも、非常に価値の高い、
非常に大切なことであることを
つくづく痛感させられる。


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