香港で転職話は突然に…
香港人に日本人のような会社に対する忠誠心はない。
彼らにとって大切なのは、生活を支える金を作ること。
そして、(人によっては)なるたけ楽をすることである。
そんな彼らはボーナスシーズンやダブルペイのシーズンがすぎると、
転職をする人も多い。
いつでも求人情報に目を配り、少しでも給料のいい仕事があると、
昇給を目指して転職していくのである。
とてもポテンシャルの高い人たちだなぁと思いつつ、
今回は香港人二人に話を聞いてみた。
「今の職場の環境がすごく安定していて、ライフスタイルもとても充実していて、
お金にもそれほど困っていない場合、いくら給料が上がるなら転職を考える?」
その質問に香港人Iは
「お金のために仕事をしているわけじゃないから、今の好きな仕事を変える気はない」
と言い放ち、香港人Cは
「1万ドル(14万円くらい)あがってもどうかなぁ〜…」
…などと言い放つ。
思っていたイメージと若干異なり、焦った私。
IとCはどちらも男性である。
ちなみに、冒頭に述べたのは、これまでに転職をしていった
香港人女性数名の話を元にしているのだが、
もしかしたら、男女で考えに差があるのかもしれない。
ところで香港の場合、
転職で5千ドル〜1万ドル(7万円〜14万円くらい)の給料アップなど、
それほど珍しい話ではない。2万ドル(28万円くらい)くらい
一気に上げるツワモノもいる。
…が、
そこにあまり日系企業の情報は少ない気がする。
日本で転職をしたことがないワタクシ。
日本で転職し、どれくらい給料を上げられるのかは定かではないが、
香港にある日系企業が現地採用で社員を雇おうとするとき、
若干、足元を見すぎている気がする。
以前、日系企業から今の給料よりも7,000ドル(10万円弱)くらい低い給与で
転職をしないかとオファーがあった位である。もちろん受けるわけもなく。
また、求人条件も無駄に強気である。
「40歳までで、○○の経験が5年以上ある人」
「日本人で、英語も中国語も堪能な人」
「でも給料はあんま出さないよ」
なんて求人たくさんある。
・・・そんな優秀な人がそんな会社へ行くわけがない。
日系企業から優秀な人材が流出してしまう気がするのだが、
物価が上がり続ける香港で、日系企業の給料は、
それ程上がる気配を見せない様子である。